君の隣

それから、1ヶ月くらいたった頃

私は、学校1のイケメンさん、3年6組の松岡 奏君に告白された

「かなで君の気持ちはうれしいです
でも、私…好きな人いるの。ごめん」

私は奏君にきちんと言ったが
奏君にはお見通しだった

「渋谷?だよな? でも、付き合ってたのは4ヶ月前くらいじゃねーの?
しかも、華山からフッたって。」

そんなこと言われても
って感じだった
しょうがない すきなんだもん

「アハハ まぁ、色々あるの。ごめんね」

私はその場を去ろうとしたが 奏君の大きな手に私の腕は包まれた

「気にしなくていい 俺を好きになったら 華山の心楽になるよ?」

私にとってその言葉は今の自分を1番開放してくれる一言で
奏君のその一言で私は楽になった

「あ、うん、そーかも 私、悠の事好きになって 告白されて 幸せだとか思ってて でも、自分よりも上の立場にたっている幼馴染みに負けて 馬鹿みたいな人生だけど 自分が逃げ出す道を作るの忘れてたんだ」

私は、現実逃避をしたものの その後を考えていなかった
ずっと、苦しいまま?
いやだよ
楽になりたい

私は、奏君と付き合うことにした
奏君の一言に救われた私は奏君にどんどん惹かれていくような気がした

ある日

プルルルルル プルルルルル 電話がきた

「もしもし? あ、おれ。 悠 あのさ、松岡と付き合ってるってほんま?ごめん、別れたのにこんな事聞いて おれ、ちゃんとはなしあいてーわ。 まだ、全然えひめの事すきだ。」
ピッ

私は何も答えることが出来ず悠が電話を切るまでボーっとケータイ画面を眺めていた

私は、悠にあんな態度をとったのに
悠はまだ私を好きでいてくれている

奏君に相談した

もちろん、してはいけないと思ったけど今は私の彼氏だから

奏君は
「俺は、笑姫のことすきだから だから、渋谷には取られたくないけど、でも、笑姫が渋谷を選ぶのならしょうがないって思う。 俺、好きな女の幸せしか願えねーし」

メールで、こんな事を送ってくれた
びっくりした
私のこと怒ってないのかなとかいっぱい考えた

悠も奏君もビックリするぐらい私のことを考えてくれてる


次の日

「え、えひめ!あの、昨日の電話の事なんなけど、今更やけど、俺えひめと離れるとかむりやわ もどりたい」

悠は真剣な顔で私を見つめる

「俺の横においで もどっておいで 俺の横はえひめやから!菜々乃じゃないから!」

その言葉をどんだけ待ち望んでいたか
私は心の底からうれしかった
悠が私を 逃げ出した私を選んでくれた
菜々乃さんに勝った

「うん 菜々乃さんに負けてる気しかしてなくて、不安になって ごめんね ありがとう 悠がすき(♡)」

私達は、大きな壁を乗り越えて新しい道に進んでいく

悠がすき

これだけはかわらない

だいすきだ


5年後

「渋谷さんー!渋谷 笑姫さん!」

「おめでとうございます♪ご懐妊ですね!」