【⑤おまけ】オオカミさんの新婚事情 上司とイキナリ結婚したら。

 
「い、いや、無理ですよ、ムリムリ」

慌てて布団に潜ったものの、逃げ遅れた足首がつかまる。

「頼む!」

「無理です!」

バタバタし、引き離そうと試みる。
 
「…何なら君は寝ててくれても構わない」

「怖いこと言わないで下さいよ…」


徐々に彼の身体の重心が、私に乗り上げる。


「イヤだ!今がいいっ!」

「今はイヤーーー!」




…どこかずれた二人の前途はきっと多難。


でも結局、それはもう


いつだって


蕩けそうなほどに


甘い。


(おわり)