『君は素晴らしい存在だ』

『転生するのが勿体無いくらい』

『君はまだここにいるべきだ』


声が聞こえた。
それはまだ20代前半くらいの男性の若い声で、喋り方が少し偉そうで____

癖になりそうな綺麗な声。






俺は謎の浮遊感を感じながら目を開けようとした。


『あっちょ目は』
『目はまだ開けないで!!!!!!!!』




「えっ」






つい勢いで目を開けてしまった俺の目に最初に入ってきたのは、あたり1面真っ白な薔薇と真っ白な空間だった







「な、んだこれ…」


『あ、ああ…やってしまった…何でこんな事に…』






ブツブツと声が聞こえた方向へ向かうと、そこには背中にデカイ翼のような物が生えている(?)金髪の顔が整った男性が頭を抱え蹲っていた。





『君は…君はなんてことを…!!!!!!!!』

「えっ」


『目を開けるなって言おうとしたら普通にパチって開けやがって!!普通開けないだろ!!!!!!!!』








俺に指を指しながら険しい表情で突っかかってくる男の人は、言いたいことを言い切ったのか落ち着きを取り始めゆっくりと深呼吸をした。







『……久しぶりに仕事に来たらこのザマだ…悠なんて呪ってやる…』


「…あ、あの…」


『こいつ地獄に落としてやろうと思ったけど前世で悪いことしてないし天界にしか行かせないし』


『さっさと天界に上がりやがれバーカ!!!!!!!!』




男の人は意味分からないことを言うと俺の頭上を指さした。

すると丁度俺のサイズと同じ位の空間が出来徐々に風が起き始める




「ちょっなにこれ!?聞いてないんっスけど!?!」

『言ってないもんね!?』

「ふざけんな!!!!!!!!」

『えっちょっと離してよ!!!!!!!!』




俺は何が起きているのが分からなくて咄嗟に男の人の服を掴んだ。





《 system on》



『off!!!!!!!!offにして!!!!』



「いや!!!!!!!!onだ!!!!!!!!そのまま!!!!!!!!」

『お前このシステムの意味が解らないくせに何言ってんだよ!!!!!!!!』

「分からないこその発言だろ!?!!!!!人は知らないがあったら知りたいって思うだろ!!!!!!!!人の探究心って怖いね!!!!!!!!」


『いや知らねぇよ!!!!!!!!』





嗚呼、俺パニクり過ぎて頭湧いちゃったのかも、何言ってるかぜんぜん分かんねぇ。





《 いってらっしゃいませ 》





無機質な女性の声が聞こえたかと思うと、俺と男の人は一瞬で意識を飛ばされた。















《 ようこそ 、 死んだ世界へ 。 》