【高校2年生 春】



「ひゅ、日向晴くんっ……!


わたしのこと覚えてくれてますでしょうか⁉」


2年生になって1か月と少し経った頃、わたしは勇気を出して日向くんを中庭へと呼び出した。



「は?」


「中学3年生のテニスの試合で声をかけてもらった者です」


「あ、自滅した…」


……そんな認識だったんですね。


まぁ、いいんです。もう過去のことですからね。



「日向くんを見たときは運命かと思いましたっ‼」


「………」


「好きです。付き合ってください」


人生初告白です。