「うっざ!無視とか最低」


「ごめんなさい……」


「なんで謝ってんの?意味わかんないんだけど」


じゃあ、どうしたらいいの⁉


この子達がどこかに行ってからはるくんが戻ってきますように。


今戻ってきたら絶対あとで面倒くさいことになりそうだ。


と、いうわたしの願いは届かず。



「……ねえ、あっちから来るの日向くんじゃない?」


「まさか瀬名さん、日向くんのこと待ってたりとか」


なんでそんなに視力いいんですか。


なんでそんなに鋭いんですか‼


「あんた本当、うざすぎっ!」


ドンッと肩を押され、視界が揺れた。


はるくんの前でそんなことしないでよ。


なんで自分、階段の近くにいたんだろう。


とか、ふわっと体が浮くのを感じながら思っていた。