「な、なな…ちょ、えぇ?!」







思ってもなかった言葉に
頬を赤くしながら動揺する私を気にすることなく

ハタが続けて言う。








「あと『いい子だね。』とも言ってたなぁ。
あのクールな逢沢先輩が女子褒めるの、珍しいんやで?」







そう笑顔で私に言いながら
ポンっと肩を叩いてくるハタ。


え…本当に…?!







(昨日初めて会ったのにそんな褒められれなんて…)






多分お世辞だけど
嬉しいなぁ…と思ったり。








「あ、これ濱崎さんには内緒やで?」






怒られてしまうかもしれんから
心に仕舞っとけな?



とわざわざ忠告をしてくれるハタ。


確かにヤキモチ焼きの圭斗に
この話は言えないよね…。






(というか自分じゃ恥ずかしくて言えないよ…。)







「…あ!
あとな、逢沢先輩に濱崎さんのこと聞かれたんや。」






と、また思い出したようにハタが私に告げる。




…え、圭斗のこと?








「何聞かれたの?」

「えっと…
確か名前と、どんな感じの人か…とか?」







そんな大したこと聞かれんかったけど…



と言うハタに

私は「そっか」と軽く相槌をする。







(……なんだろう、これ…。)








なんかさらに

モヤモヤが増えた気がする。