着いてこないでくれ、とすら言う勇気はなかった。





家も隣だし、親に言われて面倒なことになったら大変だと思っていたからだ。





しかし、そんな私にいらつきが抑えられなくなったのか、いつしか私への皆の態度が変わっていった。





冷たい、あんな子じゃなかった、ウザい……そんな陰口は聞き飽きたほどだ。





いつも学校では1人で動くことが多くなっていて、親には嘘の楽しい学校生活を話していた。





でも、態度が変わらない人が1人だけ……クラスに存在していた。





その人は、桐生くんだ。