隣の家の桐生くん。

「……うるさいよ、お母さん」





人に感謝の言葉を言ったり、褒めたりするのは私が1番苦手なことだった。謝ることなんていつだって出来る。





適当にあたまさえ下げれば良いのだから。





でも、褒めたりするのは笑顔で、心から言わないと相手にも失礼だ。それが出来ないから、私はそういうのが苦手だ。





「食べていいっすか?」





もう我慢ができないと言わんばかりに桐生くんは嬉しそうにしていた。ほんとガキだな。





「ええ、冷めないうちに食べてね」