そのまま桐生くんが後ろからついてこない間に先に道を抜けて､校舎の中に入って行った｡




あんな恥ずかしい言葉を言った手前､あまり会話はしたくなかった｡





でも､あれがもしかしたら私の本音なのかもしれない｡





頼りたい､助けて欲しい……そんなことを思っていたのだろうか｡





情けないなあ､と自嘲気味な笑みが漏れる｡





こんなはずじゃなかったのに｡もう桐生くんとは関わらずに､静かに生きていこうと､思ってたのに……





｢……どうしちゃったんだろう､私……｣