当たり前のように返事をすると、桐生くんは「えー」とわざとらしく落ち込んだ。





「それに、私が教えなくたって頭良いじゃん」





勉強も出来て、運動もできるというところが余計に恨めしい。





桐生くんは確かに小学生の頃からテストではいい点をとっていたが、まさか中学校でまであんなにいい順位を取るとは思っていなかった。





私はいつも15位以内には入っている。しかし順位までピッタリくっついてくるようで桐生くんは毎回20位以内にはいた。





でもまだ越されたことは一度もない。





「それは双葉が教えてくれるからだって。何だかんだ言っていつも教えてくれるでしょ」