隣の家の桐生くん。

その震えた声は、もうほぼ聞こえてこないくらい小さなものとなった。





「抜け駆けなんて皆が許すはずないでしょ……!?」





抜け駆け……そんな言葉を聞くのはもう何度目だろうか……





自分ではそんなつもりじゃないのに、ただ話す回数が少し多いだけで抜け駆けと言われて嫌がらせを受ける……。





こんなの、もう聞き飽きた言葉過ぎてなんの感情もわかなくなっていた。





「要は、俺と双葉が仲いいからお前らは九条のことが気に入らないの?」





「…………」