あなたのために花を吐く


「あのな佑香。ずっと黙ってたんだけどな?」





 心臓が高鳴る。


 見たことのない龍斗の真剣な目。


 何を言われるんだろう。





「俺、佑香が好き」

「え?」

「少し前までは神童さんが好きだったよ。でもやっぱり佑香じゃなきゃダメなんだ」

「やっぱりって?」

「小学校の時は好きだったんだ」

「っ?!」

「花吐き病って好きな人と両想いにならないと治らないだろ?お前が誰を好きかなんて知らないし、気持ちを伝えたかっただけだからあんま気にすんな」





 気にしちゃうでしょ!


 だって私も好きなんだもん。





「じゃ、話はそれだけだから」

「待って!」