ピピピ…ピピピ…ピピピ


「ふあぁっ…」


もう朝か…


私、白咲 紗奈。


16歳。高校1年生。


生まれつき目が悪く中学三年の頃はほぼ

失明状態だった。



でも、今は結構回復している。

中学で出逢った1つ上の先輩、
「駿先輩」のおかげだ。


駿先輩は、この街の病院の院長の息子。

つまりは、跡取りだ。

中学で友達のいなかった私に唯一話しかけてくれた人だった。