73億分の1の純粋な感情

「せーんぱい?」



「ん?」



「あたしじゃ、おねーちゃんの代わりにはなれませんか?」



「無理」



「即答…ですか。さすがにちょっぴりヘコみます」



目の前には痛々しいほどに顔を歪める彼女。



でもそんな彼女でさえ可愛いと思う俺がいる。



「だって芽依子サンは芽依子サンでしょ?葉月とは全くの別モノ」



「え?」



「ウサギの皮被ったチュパカブラで、かんなり恐ろしい時もあるけど、こんな可愛い顔されたらチュウの1つでもしたくなっちゃうのは、葉月じゃなくて芽依子サン。…な~んて…」



「ちょっ、先輩!!……チュウ…って」



「あ…」



目の前には俺の両腕をガシッと掴み、目を泳がせながらポッと頬を赤らめる彼女。



そんな彼女のことを、本気で愛おしいと思う自分がいる。