73億分の1の純粋な感情

「ちょっ、やめっ!!」



「黙れ!!」



「やっ!!」



「ピッピー!!ハイハイ、ストォーップ!!俺の目の黒いうちは校内での犯罪は許しませんよー」



「なっ!?」



「せん…ぱい…」



「ハイハイ。手、離しましょーね」



「ケッ!」



それでも彼女を助けたのは、生徒会長としての責務か。彼女自身を助ける為か。



よく分からないけど、俺はパタパタとその場から遠ざかる男を横目に、ヘナヘナっとその場に座り込んだ彼女に手を差し出した。



「芽依子サン、大丈夫?」



「ん」



キュッと力なく手を握り返してくれた彼女。



襲われそうになったことが怖かったのか、その手は少し汗ばんでいて、いつもより少し冷たかった。



「大丈夫?」



「大丈夫…だよ?」



平気だよと言わんばかりの満面の笑みを浮かべているが、体は小さく震えてる。声も若干震えている。