「全然、見てないね。よく見なさいよ!」 ココ!と私は指をさす。 本田の視線が動く。 「ちゃんと見た?」 私が注意深く言うと、もう一度本田の視線が動いた。 そして、目を丸くしたと思ったら見る見るうちに本田の顔は、ゆでダコ並みに真っ赤になっていた。