少しだけ止まって私を見た。冷たい目をしている。



「せ、りか……?」



どうして、そんな目を……そんな冷たい目を向けるの?



固まった私を横目に芹香は去っていった。



あ、もしかして……



……あの日、蒼斗に別れを告げる日。



芹香を放っておいたっけ?心配して、私を気にかけてくれていた芹香を。



私は、突き放したんだ。そっか、芹香は……



……私の事を、軽蔑したんだ、きっと。