ーーー実際、それは違ったんだけど。
それを知るのは、もう少し後ーーー
「別に良いけど」
俺が言ったのはたったそれだけ。何てあっけないんだろう。
俺らが繋ぎ止めていた細く千切れかけの糸が、切れた瞬間だった。
ん?俺は、別に雪の事好きじゃないぞ?
だけど、何でた……。『別に良いけど』そう言った時に見せた、雪のあの表情。
それを見て、胸が苦しくなった。締め付けられて、痛い。今にも壊れそう。
いつの間にか周りの皆はいなくなっていた。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…