【完】幼い頃の恋物語





雪、あなたは臆病だから。でも、今だけは、そんなの捨てて前を向こう?



“別れよう”



たった、それだけ。それだけを言うの。早く、ほら早く。



「……蒼斗……別れよう?……」



少し詰まったけど気にしない。少しでも戸惑うかな?嫌だって否定してくれるかな?



今更、戸惑ってくれれば、否定してくれれば、なんて。思ってるなんて。



でも、そんな願いなんていらなかったんだよ?雪。



「……別に良いけど……」