隠れた君の素顔


〜〜〜♪
先生が伴奏を弾き始める。

前奏が終わり、もうすぐ歌い始めの時。

歌わないよりも、音痴でも歌ったほうがいい……って、大声で歌った方がいい……って 前に先生が言っていたから 頑張って歌うことにする。

一言め、 『どれだけの日々が過ぎていっただろう』。

すごく好きな歌だから、しっかり歌いたい。

私は口を開けて、やはり音を外して 歌い始めた。

隣からはすごく綺麗な声が聞こえてきた。

芯のあるしっかりと通った声。

低すぎる訳でもない、透き通った声。

私は思わず、隣を見てしまった。