『 好きな人にバレンタインにチョコのお菓子を贈りたいんですけど、甘い物が苦手らしくて‥‥。けど、悩んでた時に友達が教えてくれたんです。 ” bitter ” のスイーツは甘すぎないのにすっごく美味しいよって 』
私はこの言葉が嬉しくて、響さんの言葉を聞くこともなく任せてください!と豪語したのだ。
そう、全くお菓子作りなんて出来ないけど。
「 すっごく嬉しかったんです。いろんなところで愛されてるんだなぁって思うと 」
「 まぁ愛されてるのは俺の作るもんだけどな 」
で、どうすんだよ。と響さんは諦めたように折りたたみ椅子に腰を下ろす。
どうすんだよと言われてもどうする事も出来ない。だって作るのは響さんだから。と、言ったらこの後何時間お説教が続くか分からないので、
「 シンプルなもの、‥‥私でもお手伝いできるような‥。けど美味しいバレンタインらしいものを作りましょう! 」
と提案してみた。
