「 お前、バレンタインってもんがどんなもんか知ってんの? 」 怪訝な表情でそう聞いてきた長身の響さんに見下ろされながら、「 そりゃあもちろんです 」と答えると、 「 お前はあの苦痛を知らないだけだろ 」 「 苦痛? 」 「 女のイベントはロクなもんじゃない 」 珍しく弱気な響さんに私はん?と首をかしげる。 「 何か嫌な思い出でも? 」 この見る限りモテモテな響さんでも過去になにかあったんだろうか?そう不思議に思ったのも、 「 あるわけねーよ 」 一瞬だった。