助けてほしいけど、誰かに助けを求めることが出来ない。
男がどんどん迫る。
そして、ついに男は刃物で私を刺した。
刃物は私の左腹部に奥深く刺さっていた。
その途端に目が覚めて起き上がった。
汗も溢れていた。
どうしてこんな夢…?
「舞梨奈ちゃん大丈夫?うなされてたよ?」
水野先生だった。
「ちょっと嫌な夢見てしまって。」
「嫌な夢?」
「私、犯人らしき男の人に刃物向けられてて、助けも求めること出来なくて、男の人が刃物で私の左腹部を刺したっていう夢です。」
「え…。」
そう水野先生は、私が見た夢があの刃物で刺された日と同じことに気づいた。
スタッフステーション。
「フラッシュバックか。」
藤沢先生が嘆く。
「この夢を見て、もしかしたら記憶が戻る可能性ありますよね?」
水野先生が聞く。
「十分にある。2、3日様子見だろう。」
藤沢先生が言った。
「分かりました。」
水野先生が返事する。
