酸素マスク、点滴、モニターの管が繋がれた私はまだ意識が戻らず、脈も速く、呼吸も安定していなかった。
ベッドのまわりには、藤沢先生、水野先生、麻衣さんがいた。
「どうしてこんなことに。」
藤沢先生が困った顔をしながら言った。
「ここ何日かずっと安定してましたよね。なのに、急変なんて…。」
水野先生も言った。
すると、橋本先生が私の血液検査の結果の紙を持ってきた。
「血液検査の結果が出ました。」
そう言って藤沢先生に紙を渡した。
「糖が低い。それにカリウムも低下してる。」
藤沢先生は紙を見ながら言った。
「先生、まさかそれって。」
水野先生が何かに気づく。
「水野。舞梨奈ちゃんに糖尿病の既往や持病は無かったよな?」
「はい、何もありません。ご家族にも糖尿病になられてる方はいなかったと。」
水野先生が言った。
