瞳がうるうる。


涙がこぼれ落ちた。


私たちどうしてこんなことになっちゃったの…?


私の様子を見に来たお兄ちゃんは、部屋のドアをノックしようとしたけれど、私が泣いているのを聞いて、手を下げた。


お兄ちゃんは気づいていた。


私と涼也が上手くいっていないことを。



リビング。



お兄ちゃんは涼也に電話をかけた。



「涼也。舞梨奈泣いてるぞ。舞梨奈と何かあったのか?」



「え…うん…まあ。」



「やっぱりそうか。」


「別に舞梨奈が悪いわけじゃないんだ。……俺の気持ちが問題で。」



涼也は元気のない声で言った。




「気持ち?」


「俺…嫉妬してるんだ。」



「そうだったのか…。2人の問題だろうから、これ以上は聞かないけど、舞梨奈のことちゃんと大切にしてやれよ。」


「うん。」



私はそんなことも知らないままベッドに横になった。