「舞梨奈。どうしたの?苦しい?」


私の頬は赤くなっていた。


涼也が私の額に手を当てる。


「熱い...。熱あるじゃん...。」


体温計を持ってきてくれて測ると、39.1℃だった。



そう、私は度重なる症状でストレスが体の負担になっていた。


涼也はすぐにタオルを冷やして額に当ててすれた。


「舞梨奈、水飲めそう?」


私はゆっくり首を横に振った。


「そうか。寒い?」


「うん...。」


涼也は近くにあった毛布を1枚、布団の上にかけてくれた。


「ずっとそばにいるから寝なよ。」


そう言って私の手を握ってくれた。


涼也の声がすごく優しかった。


涼也はお兄ちゃんにメールをしていた。



夜。


お兄ちゃんが帰ってきた。


小さなノックが2回。


涼也が寝室の扉を開ける。


「夢希斗くん、おかえり。」


「ただいま。ごめん、帰るの遅くなって。」


「ううん。」


「舞梨奈の具合どう?」