「でも、舞梨奈ちゃんには何年も付き合ってる涼也くんがいるから、とっくの昔に諦めてたんです。それに、こんなこと口にしたら捜査に支障が出るかなって。」
「なに言ってんのー。舞梨奈ちゃんに会うたびに嬉しそうな顔してたくせに。」
利香子さんが言った。
「そうなのか!?」
有村さんがさらに驚く。
「してませんよ。」
「だけど、意外だな。瀬崎が舞梨奈ちゃんだなんて。」
三浦さんがからかう。
「そうだな。」
有村さんも一緒になって言った。
そんな会話で特捜班は全員笑顔になった。
次の日、いよいよ私はバイト先に復帰することができた。
「こんにちは。」
久しぶりにお店を訪れた。
「あら、舞梨奈ちゃん。こんにちは。」
「谷岡さん。先日やっと退院できました。」
「ほんと!?」
「はい。」
「おめでとう!もう体大丈夫なの?」
