「涼也が毎日のようにお見舞いに来てくれたり、穂花たちを連れてきてくれたり、会えないときは携帯で連絡をとったり、それが私の支えになってた。だから、みんなの前で、涙とか辛い姿とか見せたくなかった…。みんなの悲しい顔なんて見たくなかったの…。涼也…ごめん…。ほんとにごめんなさい…。」



私が泣きながらそう言った瞬間、涼也が私をそっとぎゅっと抱きしめた。



「舞梨奈が謝ることじゃない。もう強がらなくていい。何も無理しなくていい。泣きたい時は思いっきり泣けばいいし、辛い時、苦しい時は辛い姿見せてもいいんだよ。もう大丈夫…。大丈夫だから…。今までほんとによく頑張ったな…。」



抱きしめられながらそう言われると、複雑にもつれた糸がほどけたように、涙がもっと溢れ出した。



今まで我慢してた、辛さ、怖さ、悲しさ、寂しさ、痛み、抱え込んでいた感情全てが涙に変わっていった。



「…ほんとよく頑張ったな…。」



それから、どれだけ泣いただろう…。