千歌には、この先もずっと笑顔で過ごしてほしいから。
だから、これからも千歌のことよろしくお願いします。
最後に、今まで本当にありがとう。
これでほんとのお別れです。
舞梨奈ちゃん、元気に生きてください。
そして、幸せになってください。
さようなら。
敬具 相原琴音』
手紙を全て読み終え、私の涙は溢れて溢れて止まらなかった。
琴音さん…。
こんな風に思っててくれてたなんて…。
お礼が言いたいのは私の方なのに…。
絶対に琴音さんのお願い守ります…。
必ず、千歌ちゃんに会いに行きます…。
そう思うと、さらに涙がこぼれ落ちた。
拭いても拭いても流れてくる涙の粒。
その様子を廊下の窓からたまたま通りかかった麻衣さんが切ない瞳で見つめていた。
私はしばらく立ち直れないまま中庭にいた。
夕方。
気持ちが落ち着いて病室に戻る途中。
そういえば、琴音さんが亡くなったって藤沢先生から聞いた時、千歌ちゃん私に抱きついた。
あの時の私と似てる…。
