私は目を少し開き、一生懸命に声を出した。
「ん…?」
お兄ちゃんは私が一生懸命声を出したことを心配そうに見つめる。
「お兄ちゃん、元気だった…?」
呼吸が荒いまま話すから息苦しい。
「うん、元気だったよ。」
「涼也も…?」
「ああ。元気だよ。」
「良かった…。」
お兄ちゃんも笑顔になる。
「舞梨奈、早く元気になるといいな。」
お兄ちゃんがそう言うと、私はうなずいた。
夕方。
「舞梨奈。」
涼也が来てくれた。
「…涼也…。」
「1週間ぶりだな。」
涼也がそう言うと私はうなずく。
「舞梨奈、ずっとこんな状態なんだろ?」
「うん。3日前から39℃と38℃を行ったり来たりしてて…息も苦しいよ…。」
息を切らせながら話す私。
「そうか…。辛いよな。」
「涼也、ごめんね。せっかく1週間ぶりに会えたのにこんな状態で…。」
