「お見事だなー刑事さん。全部その通りだ。」



橋本先生は満面の笑みを浮かべ言った。



「お前に逮捕状が出てる。殺人未遂で逮捕する。」


有村さんは逮捕状の紙を見せると、橋本先生は刃物を床に落とした。


そして、有村さんは橋本先生を確保した。



数十分後。


処置をしてもらい、私は病室に戻った。


着替え終わり、麻衣さんに薄い上着を羽織ってもらった。


「ありがとう。」


「ううん。」


「傷、いっぱい出来ちゃった。お腹の大きな傷だけで十分なのにな。」


「痛み、治まった?」


「うん。大丈夫だよ。」



コンコン。


ノックが鳴り、扉が開く。


「瀬崎さん。」


「舞梨奈ちゃん、怪我大丈夫?」


「うん。」


私はうなずいた。


「良かった。」


「橋本先生は…?」


私が聞く。


「さっき警察署内で詳しい取り調べが始まったよ。」


瀬崎さんが言った。


「そっか。本当に捕まっちゃったんだね。」



私が言うと、瀬崎さんはゆっくりうなずいた。