ドスーバスー
確実に入る2人の拳。
少しでも気 抜いたら、意識まで飛んでいきそうなくらい痛い。
でも、これが本当に美嘉の受けた痛みなら 仕方ない。
「はい、終わり。」
瑠希さんの声で、2人の動きが止まる。
と同時に俺は膝から崩れ落ちた。
「手当すっから、座ってろ。
救急箱、とってくる。」
そう言って、出て行った麗夜。
出て行ったと思ったら、10秒20秒くらいですぐに帰ってきた。
少しでも 血が出たりしてるところには、消毒をして 絆創膏を貼ってくれた。
「ありがとうな。」
「あぁ。」
一通り終わってから、俺は麗夜と流星に礼を言った。
「俺の説教はもう終わりだ。
出ていいぞ。」
「分かりました。」
部屋から出ると、すぐそこに美嘉がいた。
美嘉は俺に抱きついてきて
「良かった……本当に良かった。
麗夜と流星が入って行った時から、もう不安で不安で仕方なかったんだから。」
と泣きながら言った。



