俺はいつも、麗夜に負けてばかりだ。

勝てた試しが1度もない。
いつも俺は繰り上げ1位。

そんなのには、もう飽きたんだよ。

1回くらい、実力で1位になってみてーよ。

「何か言えよ‼︎」

俺は瑠希さんに胸倉を掴まれた。

俺はやはり、何も言わなかった。
……っていうか、言えなかった。

俺には何の覚悟もない。

麗夜は色々な覚悟を持っている。

だから……、なんでも上手くいくんだろうな。

「俺には……美嘉を幸せにしてやることはできないかもしれません。

でも、できる限り、幸せにしてやりたい……そう思っています。

なので……俺は 美嘉が隣で笑ってくれるようにしていきたいです。

ちゃんと、俺が働いて 金を稼げるようになって……それから、美嘉を幸せにしてやりたいです。」