「楽しかったな。」

何て言いながら。

会計をしようとしたら、そこには美嘉がいた。

「……美嘉」

「話しかけてこないで。」

美嘉の隣にいる人を見て、俺は腹が立った。

「なぁ、美嘉も男と一緒にカラオケ来てたんじゃねーか。」

美嘉の隣にいるのは男。

馴れ馴れしくしてるあたり、一緒にカラオケに来た人なんだろう……って思った。

「あ"ぁ⁇」

美嘉の隣にいた男が振り返った瞬間 俺は血の気が引いた。

「瑠希さん‼︎」

俺は咄嗟に頭を下げた。

なんて言ったって、瑠希さんは6代目獅龍の方。

俺は8代目獅龍の総長をしてるんだから、もちろん 瑠希さんは俺にとって 先輩。

そんな人に対して……酷い口の利き方をしてしまった。