【コ・・・・コニ・・・・イルヨ・・・・・マリチャ・・・・ン】
『!!!!??』


振り返るとマー君が私を手招きしていた。笑いながら・・・・。

『いやぁああああ!!!!』

私は近づいてきたマー君を近くにあったハサミで切りつけた。マー君は綿をぼとぼと落としながらも私に近づいてくる。

【マリ・・・・チャン・・・・】

『いやぁあああ!!!!来ないで!来ないで!!!!』

【マリチャン・・・・・ボク・・・ズットマッテタヨ・・・】

『止めてよ!!!!何言ってるのよ!!!!来ないで!!!!』

【マリ・・・・チャン・・・・ホントニ・・・・ズットズットマッテタノニ・・・・。】

『・・・・・!?』



マー君は泣いていた。ぬいぐるみが泣くなんてありえないけど・・・マー君は確かに泣いていた。マー君は力なさ気にゆっくりと倒れた。私はマー君をゆっくりと抱き上げた。マー君を抱き上げるとふと、マー君の気持ちが分かった。マー君が今まで私をどんな風に思っていたのか・・・それの答えは・・・・11年前の約束だった・・・・。