真夜中の訪問者


『亜理紗』は訳がわからなくなったのか、聞いてきた。


『あなたは、何者なの?どうして、私の寿命を知ってるの?』


「僕が何者って。これだけ聞いても分からないのかい。相楽家の女に近づく理由はひとつじゃない。」



『どういうこと?そんなことは聞いてないわよ。』


俺はクククと、のどの奥で笑い、言ってやった。


「俺は、聞いてるよ。第一、相楽家の血族だって自覚はあったのかよ。だっさい格好してよう。」