それが声に出ていたらしい。 笑い声が聞こえた。 『お嬢様、おっちょこちょいですね。自分の部屋もお忘れになるなんて…。』 「ごめんなさい。でも、この事は母には言わないでね?心配性だから…」 『もちろんです。私とお嬢様との秘密です。』 そのメイド、千華さんと顔を見合わせて笑いあった。