高校2年生になった春。

あたしはごく普通の、普通の、普通の
女子高生だった。


「あ!ひまり〜!ねぇ見た?今年も同じクラス!」


ひまり と叫ばれたあたしは
園田 陽毬 (そのだ ひまり)

ひまり と叫んだのは
上村 澄香 (かみむら すみか)

澄香は幼稚園の頃からの幼馴染で
特に何かがあったわけでもないが
当たり前のようにいつもそばにいた。