そんなことがあってから、一花に話しかけてくる男の存在がやけに気になりだしたオレ。

なんだこれは。




「一花ちゃーん、集計の書類持ってきたんだけど」


「あ、体育委員長さん。ありがとうございます」


「あー、オレが受け取るからお前は座ってろ、一花」


「え…、え？いっちゃん？」



立ち上がろうとした一花の肩を押さえつけて、オレは生徒会室の入り口へと集計を受け取りにいく。

悪気はねーけど、つい相手を睨んでしまうやっぱり変なオレ。



「用はそんだけか！」


「そうだけど。別にそこまで挑戦的に見なくても」


「あ？そんなつもりねーよ」



そんなオレを見て、また後ろでニヤニヤと笑うあの二人。

なんだ！




「イッチー、いいものあげようか」


「千香のくれるもんなんて、恐ろしくて欲しくねぇよ」


「もらっとけってイツキ。今のイツキには役立つぞ〜」


「はぁ？」