「観覧車ですか!?」


「え?うん。いや?」


「いやいや!乗りましょう!」



観覧車といえばカップルの定番!


二人っきりで景色が見られて…


あー、ドキドキしてきた!!



「こんにちは。こちらへどうぞ!」



観覧車にいた係員の人は優しそうな女の人だった。


よかった、ダイヤじゃない……。



二人で観覧車に乗った。


向かい合って座る。



「中って意外と広いんだね!」


白金先輩は楽しそう。


私まで楽しくなった。



「もう結構高いね」

「ほんとだ!もうかなり…」



ふと窓の外を見ると、人が点のように見える。

自分たちの町も見える。

遠くの山や、海も綺麗に見える。



「きれー……」



この前まではただの憧れだった白金先輩と、今こうしてデートしてる。


幸せだなあ……。



「あ、ここがてっぺんだよね」

「そうですね、ここが…」



てっぺんをゆっくり通り過ぎ………


ガタン。


…通り過ぎない。


あれ?止まってない………?