悪魔に取り憑かれました。

「いたた…転んだとき、足首ひねっちゃって…って!あんたのせいじゃない!!」


心配してくれたのかと思ったけど、元はと言えばこいつのせいだ!


私は悪魔をきっとにらんだ。


「アドレナリンでも出てて痛み忘れてたのか。白金としゃべれて浮かれてたから」


「う、うるさいな!…いたっ!」


「はー、仕方ねーな」



悪魔は私の横に座って、私の右足首に手を当てた。



「ちょっと!触んないでよ!」


「いいから大人しくしてろ」



…あ、なんだかあったかい。


見ると、悪魔が手を当てた部分が青白く光っている。



あれ?


なんだか、痛みが引いてるような……。



悪魔は、右足首から手を離した。


「…もう痛くないか?」



そう言って悪魔は、私の顔をじっと見る。


優しい顔。


本当に悪魔なの………?


そう思うほどだった。



そのとき、悪魔の赤い目が、一瞬だけ青く見えた気がした。