「そのヘアゴム、ずーーーっと大事にもってなさいよ!ダイヤの形見なんだから」

「うん」

「それに、早死にしたら許さないんだから!ダイヤに助けられた命なんだから、大事にしなさいよね!」

「うん」

「じゃあ…さよなら」



ルビーは窓の外へ出た。


去り際に、悲しそうに微笑んだ。



「元気でね」

「うん。ルビーもね」



ルビーは遠くへ飛んで行って、あっという間に見えなくなった。



ルビーにとって悪いことばかりした私に、そんな言葉をかけてくれるなんて、思ってもみなかった。



ルビーが悪魔なのが、すごく悔しく感じた。