悪魔に取り憑かれました。

…何それ。


何それ、何それ、何それ。



何でそんな優しそうに笑うの。



何でもうすぐ、お別れなの…?



「ごめん、こんなこと今更言っても、困るだけだよな。今の忘れて…」

「忘れない!!」



私は大声で叫んだ。


ダイヤは驚いた顔をしてる。



ダイヤに、ごめんねよりも伝えたいことがあったんだ。



「ダイヤの記憶を見たの。それで、初めて知った、ダイヤが私の病気を治してくれたこと、ヘアゴムをくれたこと、守ってくれてたこと、幸せにしてくれてたこと」


ダイヤは黙って聞いてくれる。



「私、何も覚えてないの。でも、ダイヤが助けてくれたって、守っててくれたって知って、すごく嬉しかった」



もう泣いちゃダメ。

笑顔で言わなきゃ。



「ダイヤ、私の病気治してくれてありがとう。ヘアゴムありがとう。今までずっと守ってくれてありがとう。たくさん幸せをくれてありがとう」


私は、精一杯笑って、言葉を続けた。



「私も、ダイヤのこと愛してるよ」