悪魔に取り憑かれました。

「………あ」


ダイヤが急に座り込んだ。


うつむいて、ゆっくり呼吸してる。



「だ、ダイヤ…?」


そっとダイヤの顔を覗き込む。



穏やかな顔をしてる。


目は、澄んだ綺麗な青色をしていた。



「もう、そろそろダメみたいだ」



ダイヤが笑う。


うそ、ダイヤ……?



「ダメだよ!待ってて、私いますぐ…」

「やめろ!」



立ち上がろうとする私の手を、ダイヤは掴んだ。



「これでいいんだ。これで」



ダイヤは優しく笑った。


とても、悪魔とは思えないような顔だった。