あれから数時間。


医者や看護師が慌ただしく真珠に処置するのを見ていた。


真珠はスヤスヤと眠っている。



真珠の病気の具合はかなり悪そうだ。



「真珠の容態は…」


呼び出されたのか、母親と父親らしき人がベッドの横で医者と話してる。



医者は首を振った。


「あと一ヶ月、もつかどうか…」



聞いた途端、母親が泣き崩れる。


父親が医者を問い詰めるように肩を掴む。



…真珠が、あと一ヶ月で死ぬ………?


そんな……。



「やっぱりここにいた」


振り向くと、ルビーが立っていた。



「どうしたの、そんな顔して」


ルビーは首をかしげる。


でも、真珠の姿を見て察したらしい。



「…その子ども、もう長くないのね」


答えられない。


うんともすんとも言わず、立ち尽くしていた。