病院に着いてから気づく。


…そうだ、まだいつもの時間じゃない。



母親が来なくなる時間までまだ少しある。



どうすっかな。


一応真珠の病室覗いてみるかな。



真珠の病室の手前まで飛んだ。



…ん?


泣き声が聞こえる。


この声…



「………真珠?」



真珠の病室を覗いてみると…母親の姿も看護師の姿もない。


真珠が一人、ベッドで泣いていた。



「ひっく……」


真珠が泣いてるのなんて初めて見た。

何かあったのか……?


「真珠」


「おにーちゃん…っ!」



俺の姿を見つけると、真珠は一層泣き始めた。