「あんた、最近どうしたの?」


「あ?」



いつもの木の上で寝ていると、ルビーがやってきた。



「前はどの悪魔よりも人間を不幸にして回ってたじゃない」

「今だって変わんねーだろ」

「変わったわ」


ルビーが俺の隣に腰掛けた。



「前よりも仕事のペースが早くなった」


「いいことじゃん」



ルビーはため息をついた。


「あの子どものところに行くためでしょ?」



…こいつ、気づいてたのか。



「…別にいいだろ、俺がどうしよーが。仕事だってちゃんとやって…」


「そうじゃなくて」



ルビーが俺の顔をじっと見る。



「私たちは悪魔なのよ?」


…なんだよ。


そんなの………



「そんなの分かってるよ!」


急に腹が立って、木から飛び立った。



「ダイヤ、待って!」



呼び止めようとするルビーを無視して、病院に向かった。