窓をすり抜けて、勢いよくダイヤが入ってきた。



「ダイヤ………っ!」


ダイヤの姿を見て安心したのか、涙が落ちる。



ダイヤは私の前に、黒川さんからかばうように立った。



「…久しぶりね、ダイヤ」


「ルビー、お前だったのか、真珠に手え出してたのは……!」



え?


ダイヤの知り合い……?



「ダイヤ、知ってるの?」


「ああ、幼なじみだからな」



幼なじみ………!?



「それにしてはずいぶんと気づくのが遅かったじゃない」


「お前が魔力で気配消してたんだろ」



ダイヤがそう言うと、ルビーの顔から笑顔が消える。


そして、目がさらに赤く光る。



「何言ってんのよ、前のダイヤなら私の正体なんて、すぐ見破れたはずなのよ?」