……青い、小さい袋。



「…なにこれ」

「ソーダアイス」



………なぜ急に!?



「あー最近雨ばっかでしめっぽかったなー」


そう言いながら、自分もソーダアイスを開けて食べ始めた。



…あれ?


さっき学校出たときから雨降ってなかったな。


それまであんなにザーザー降ってたのに…。



「なんで雨止んだんだろ」


「俺が止ませた」


「はあ!?」



悪魔ってそんなこともできるの!?



「ほら、早く食えよ。溶けるぞ?」


「う、うん…」


袋を開けて、ソーダアイスを出すと、少し溶けていた。


一口かじると、爽やかなソーダの味が口に広がる。



「おいしー…」

「これうまいよな」

「悪魔のくせにこんなの食べるんだね」

「うるせー」


二人で草のうえに座る。


少し暑い。



でも、だからアイスがおいしい。



「…あ!」


半分くらい食べて、棒を見ると、『あたり』の文字。



「見て!あたったよ!やっぱ私運強ーい!」


なんだか運の強さを感じたのは久しぶりな気がするなあ。


自慢げにダイヤの方を向く。



「よかったな」


…あれ?


ダイヤは意外にも、優しそうに微笑むだけだった。