私は転生した……というより、転移なのかな?
誰か知らない人が私の方を向いて話している。



?「…くら…ま、佐久良様、大丈夫ですか?」



私は現在の状況が全く把握できていない。




ベッドから身体が起こせず、
ただ豪華な部屋と一人の男の子が見えるだけ。



さっきの男の子が私を『佐久良様』と言って
いたってことは、別世界に来たんだろう。



とりあえず、この世界については神からの
知識しか知らないし、記憶喪失ってことに
してやっていこう。




佐久良「すみません。貴方は誰ですか?
そして此処は何処なのですか?」




?「……ぇ……っ。あっ…すみません。
僕の名前は闇影誉と申します。
貴方様、天神佐久良様の従者です。

今の状況も、分かっておいででは
なさそうなので説明致します。

まず佐久良様の本名は
サクラ・マーベラス・テンジン・ローレン・カムイ・フルール・ロウ。
今のお歳は10歳です。
そして此処は佐久良様のお城、
佐久良パレスでございます。

天神家は神の存在となっておりますが、
200年前程前に表舞台から姿を見せなくなり、
天神家があることは知られていません。」